【ヨーロッパ・コンサート 2006 フロム・プラハ】
● モーツァルト:交響曲第35番ニ長調 K.385『ハフナー』
● モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番変ホ長調 K.482
● モーツァルト:ホルン協奏曲第1番ニ長調 K.412/514(K.386b)
● モーツァルト:交響曲第36番ハ長調 K.425『リンツ』
ラデク・バボラーク(ホルン)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ダニエル・バレンボイム(ピアノ、指揮)
収録:2006年5月1日、プラハ、エステート劇場(ライヴ)
特典映像:『プラハの芸術点描』(字幕:英独仏)
毎年5月1日恒例の『ベルリン・フィルのヨーロッパ・コンサート』は、モーツァルト歿後200年の1991年に、アバドの指揮によりプラハの市庁舎スメタナ・ホールでおこなわれたのがその始まり。以来、プラハが公演の開催地となるのはこれが2度目で、2006年の会場に選ばれたエステート劇場は、1787年にモーツァルト自ら『ドン・ジョヴァンニ』を初演指揮したことで知られ、2006年はモーツァルト生誕250年のアニバーサリーということで、1991年の第1回と同じく、やはりオール・モーツァルト・プログラムとなっています。
指揮を務めるバレンボイムは、指揮者として1992年、1997年に出演、また、ピアニストとしても1994年、2004年に出演と、これが5度目の出演を数える当コンサートの常連でもあり、ベルリン・フィルとの呼吸もピッタリ。1989年にもベルリン・フィルとは同じく弾き振りで収録しているピアノ協奏曲に顕著なように、オケとのみごとな掛け合いはこの巨匠ならではのものがあります。さらに、エレガントで、まばゆいばかりの美観に彩られた交響曲2曲も申し分のない仕上がりで、『ハフナー』については1991年にアバドも取り上げていたので聴き比べも興味深いところです。
そして、なんといっても、収録当時、楽団の首席を務めていたバボラークが吹くホルン協奏曲が絶品。師バウマンが「チャーミングでやわらかな音色が18世紀の祝祭的なムードへと誘う」と評した驚異的な腕前を目と耳で存分に味わうことができます。(キングインターナショナル)